報われぬ、うつくしい想い
「報われぬ、うつくしい想い」
「新潮100周年記念特別号、永久保存版」を買った。
100周年記念特別号だけあって
執筆陣も超豪華だった。実にお買い得だと思う。
永久保存版だけあって
表紙も静かで美しかった。
その中で
いちばん強く深く私の心をとらえたのは
川端康成文学賞受賞作の
「袋小路の男」
だった。
書き出しが実にさりげなくて、象徴的で、素晴らしいと思った。
そしてラストも余韻を残して静かに終わった。
内容は、高校時代の一つ先輩に12年間、片思いし続ける「私」の
尋常でないほど一途で純粋な恋というか愛の物語だった。
「私」という女性が、本当に健気でいじらしい。
お月様を見ながら好きな相手を思う場面などは、実に、泣けた。
「私には神様がいなかったから、お月様に願った」
の一文に強く惹かれた。
そしてラストの
「襲ったりはしない、せまったりはしない、あなたを袋小路に追いつめるようなことは、一切しない」
なんてうつくしい
遠い昔にどこかで聞いた
片思いこそが、完璧に美しい恋愛である
というような言葉を、ふと思い出したのだった。